STORY

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誤嚥性肺炎予防の看護ケア

プロローグ

整形外科病棟に配属になった。

整形外科病棟には、新人の時から当該部署で働いていているスタッフがほどんどで、肺炎など他科の疾患については知識がなかった。私自身も整形外科の経験しかなかった。

〜誤飲性肺炎をどうやって予防する?〜

看護を行う中で高齢者や認知症患者の増加に伴い、入院直後や手術待機中の患者に肺炎が多くケアが行き届いていないのでは?どうにか誤嚥性肺炎を予防できる方法がないのか?と自問していた。一般的には、呼吸訓練として使用されている口すぼめ呼吸やトリフローなどの方法が報告されているが、何か違う方法がないか?

インターネットや参考書で調べた結果、
コスト面や利便性を考え高齢者でも簡単に実施できる呼吸訓練として「拭き戻し」を取りいれようと考えた。

〜吹き戻しの里 淡路島へ〜

看護師長含め6人で淡路島にある吹き戻しの里(世界で唯一の吹き戻し体験施設)に工場見学に行った。

実際に製作体験して、様々な吹き戻し体験してをいくつか購入してきた。

〜吹き戻しの活動を広げる〜

部署では、誤嚥性肺炎予防のグループを作りスタッフに活動の動機づけを行った。

理学療法士による体位ドレナージや呼吸ケアについての勉強会を開催した。

入院時や転棟時に嚥下評価を行い入院早期から吹き戻しによる呼吸訓練を実施していった。

吸気圧(12㎝H2O)レベルの拭き戻しを使用し誤嚥性肺炎0を目標に取り組みを実践した。

使用方法は、スタッフにも患者さんにもわかりやすいように説明書をパウチしてベッドサイドに設置して工夫した。

〜音が聞こえる!〜

吹き戻しは、患者さんが使用していること(ピーピー)と音が聞こえる。

忙しい業務の中でも廊下を通りながら、
「この患者さん拭き戻し(呼吸訓練)をやってくれているなぁ」と嬉しくなる。

吹き戻しは、昔ながらの玩具なため高齢者にはなじみがあり、
誰でも簡単に実践できるため患者さんやスタッフが楽しみながら実践できた。

これほど喜んで訓練してくれることを取り入れられたことは、私にとってとても嬉しい体験です。
これからも、活かしていきたいと思います。

医療従事者のそれぞれのストーリーもご覧ください。

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