ニューノーマル時代の検査部を目指して(第1回)
姫路循環器病センター 臨床検査部
~臨床検査技師の未来は?~臨床検査技師の仕事は人工知能(AI)とロボットの開発によりなくなるのではと言う声もありますが、皆さんはどう思いますか?
私の答えは「Yes」でもあり「No」でもあります。
臨床検査技師が現在行っている業務は機械化が進むという意味で「YES」、それに変わる新たなニーズが生まれるという意味で「NO」としました。
これは、医師が患者から情報を得る基本手段として、問診、視診、触診、聴診にならないという前提での結論です。
現在行っている検査業務の機械化が進むのはなぜでしょうか?
1. 少子高齢化:患者増加とスタッフ減少によるオーバーワーク化
2. 医療ニーズの変化:標準化医療から個別化医療へのパラダイムシフト
3. パターン化した業務が多い:プログラムしやすい
4. 技術開発の進歩:人間の必要性を上回る技術開発の高速化
5. 脆弱な法的保護:業務独占がない、医療法に名前がない
新たに生まれるニーズは?
1. 一貫した精度管理:検体採取業務、検査説明など
2. 診療支援:各種チーム医療への参画、AIによる診断支援
3. 遺伝子関連:細胞治療認定管理師、遺伝子カウンセラーなど
4. 働き方改革:タスクシフティングに伴う業務拡大
新病院では「新たに生まれるニーズ」に柔軟に対応できる仕組みを色々考えています。
次回からはその具体的な内容についてお話したいと思います。
お楽しみに!