放射線治療装置は設置後、すぐに治療を開始することができません。装置メーカと使用者(放射線治療管理責任者)が、装置の受け入れ時の装置性能が標準規格や安全性を満たしているかを確認します(「受け入れ試験」といいます)。
そして、試験後には、装置から発生させた放射線を水が入った大きな水槽に照射して、装置固有のビームデータを測定します。その測定したデータを治療計画装置とよばれる放射線の量を計算する専用コンピューターに登録します。さらに、登録したデータが臨床で使用しても問題ないかどうかを検証し、安全性が確認された後に治療開始となります(「コミッショニング」といいます)。これら全ての作業を終えるのに、2-3ヶ月もの期間を要します。
新病院には、最新の放射線治療装置を2台(TrueBeam STx, VitalBeam、共にバリアン社製)導入しています。また、脳定位専用放射線治療システムなどの最新オプションも搭載しており、高精度な放射線治療の実現が可能です。現在、6月1日からの臨床開始に向けて、鋭意準備を進めております。
播磨・姫路医療圏における高度専門病院として、安心安全な放射線治療を提供し、「がん医療」の地域貢献と発展のために尽力します。