糖尿病は症状なく進行し、合併症でQOLを低下させ、生命維持にも関わる疾患です。透析間近や失明間近な状態、また心筋梗塞や脳梗塞、足壊疽などを契機に、当科が関わることが多いですが、これらの合併症予防が最も重要と考えています。そのためには糖尿病を正しく知っていただく教育が非常に大事な要素となります。糖尿病教育入院も引き続き行っていき、合併症で苦しむことのない地域づくりを目指したいと考えています。
下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎など、ホルモン調節が崩れると身体は不調を訴えます。異常な倦怠感、難治性高血圧、電解質異常、多尿、繰り返す骨折など、ホルモンの病気(内分泌疾患)かもしれません。内科的に精査・診断を行います。必要に応じて、脳外科、頭頚部外科、泌尿器科など外科分野の先生方とも連携しながら治療にあたります。
8日間の糖尿病教室(第1、第3水曜日始まり)を受けて頂きながらの教育入院を行っています。
※日によって開始時間が異なりますのでご注意ください。
血糖モニター(フリースタイルリブレ®、Dexcom®)、インスリンポンプ及びSAP( Sensor Augmented Pump ) 療法、人工膵臓を用いた周術期血糖管理、血管内皮機能検査、各種ホルモン負荷試験なども行っています。
AID療法(自動インスリン注入療法)では、低血糖時に基礎インスリンが自動で注入を停止され、低血糖のリスク軽減がかなうようになりました。さらに最新版では、グルコース値100mg/dLを目指して調整するスマートガード機能が新たに加わり、血糖値とQOLの改善に繋がっています。
チューブなしのインスリンポンプ(TERMO社)もございます。
指先穿刺なしで間質液グルコース濃度が測定でき、点でしか分からなかった血糖値が線(トレンド)として把握できるため、意識して使用すれば血糖コントロール改善につながります。
はしもと なおこ
橋本 尚子
診療科長・臨床研修センター副センター長
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
日本糖尿病学会専門医・指導医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医 日本内科学会総合内科専門医・指導医 がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
いいだ けいじ
飯田 啓二
糖尿病・内分泌センター長・糖尿病・内分泌内科部長
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
日本内科学会認定・総合内科専門医・指導医 日本糖尿病学会専門医・研修指導医 日本内分泌学会専門医・指導医 日本甲状腺学会専門医 日本肥満学会専門医 難病指定医 小児慢性特定疾病指定医 がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
こまだ ひさこ
駒田 久子
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
日本糖尿病学会専門医・指導医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医 日本内科学会総合内科専門医
たけうち たけひと
竹内 健人
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
日本糖尿病学会専門医・指導医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医・指導医 日本内科学会総合内科専門医・指導医 臨床研修指導医 がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
しち ひろき
志智 大城
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
日本糖尿病学会専門医 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 日本内科学会認定医 がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
わたなべ みき
渡邊 美季
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
おおにし ゆうや
大西 佑弥
専攻医
【専門領域】
糖尿病・内分泌
【学会専門医・認定医・その他】
がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
かさまつ たいよう
笠松 大瑶
専攻医
【専門領域】
糖尿病・内分泌
外来患者数 | 約1,000名/月 | |
---|---|---|
FAX予約 | 631名 | |
入院患者数 | 糖尿病教育入院 | 91名 |
1型糖尿病 | 26名 | |
インスリンポンプ新規導入 | 3名 | |
内分泌疾患 | 17名 | |
合計 | 137名 |
1型糖尿病、2型糖尿病ともに、投薬やデバイス(持続血糖モニター(CGM)、インスリンポンプ、CGM搭載インスリンポンプなど)、糖尿病治療は近年大きく変化してきました。しかしどれだけ薬やデバイスが進歩しても、患者さんの病識と治療意欲がなければ糖尿病治療は成り立ちません。
当科では、インスリン分泌能や抵抗性を評価し「病態把握」を行い、合併症や社会背景を考慮して一人一人に応じた「適切な治療」を提供し、また教育入院や教室などを通じて療養の意義を患者自身に勉強していただく「患者指導」を柱に、糖尿病診療を進めております。また、なかなか入院できない患者さんのために6か月コースの外来教育プログラムも行っています。
妊娠を考えている糖尿病患者さんや妊娠糖尿病、糖尿病合併妊娠の方も、産科と連携して治療が可能です。糖尿病緊急症(糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖状態、重症低血糖)から、教育入院まで、幅広く対応させて頂きますので、是非患者さんをご紹介いただければ嬉しく思います。
また、糖尿病センターから糖尿病・内分泌センターとなり、内分泌疾患(下垂体、甲状腺、副腎など)にも、診断から治療に至るまで、対応させていただく事が可能となっています。難治性高血圧や甲状腺疾患、副腎腫大など、ご紹介ください。
演者 | 演題名 | 講演会名 | 発表日 |
---|---|---|---|
大原 毅 | 糖尿病ってどんな病気? | はり姫健康講座 | 2022年5月26日 |
大原 毅 | 糖尿病診療の現状と課題 | 医療工学連携セミナー | 2022年8月4日 |