真珠腫性中耳炎や慢性中耳炎(鼓膜穿孔)に代表される中耳疾患の根治治療は手術が中心です。術後はスムーズに日常生活に戻っていただけるよう、当院では中耳手術を低侵襲・短期滞在で行い、初診から入院・手術、退院後の外来受診までを各部署で連携して行っています。
地域医療連携課経由でご紹介いただいた患者さんには、各種聴覚検査を事前に計画・予約しています。診察前検査と診察後の即日検査により、治療判断を迅速に行うとともに受診負担の低減に努めています。
中耳手術に関しては、ご自身での簡単なガーゼ交換等を行っていただくことで、3~4日の短期入院(全身麻酔)または日帰り(局所麻酔)で治療が可能です。ご自宅が遠方の方や処置が不安な方、また大がかりな手術の場合等、状況に応じて入院期間の調整も可能です。
局所麻酔下で、外来で行う小手術です。4回まで反復が可能で、閉鎖しなかった場合は即日再手術が可能です。
耳の状態によっては従来の鼓膜/鼓室形成術をご案内することがあります。
慢性中耳炎のほぼ全例、初期の真珠腫性中耳炎、外リンパ瘻などでは積極的に内視鏡を活用しています。
切開が少ないため、術後疼痛や耳介の違和感が軽減されます。
顔面神経麻痺は稀な合併症ではありますが、真珠腫性中耳炎のほぼ全症例、その他の中耳手術の一部症例で使用し、副損傷を予防しています。
2026年7月より、月に1回、神戸大学附属病院の上原奈津美准教授による「難聴外来」を開設しました。当院で遺伝性難聴の検査が可能となり、人工内耳の適応と考えられる患者さんの相談や、大学へのご紹介を行っています(事前に各種検査を行った上で予約受診いただきます)。
耳科手術のほとんどが良性疾患で、放置していて命を落とすことは稀です。多くは聴力改善や耳漏停止を目的として治療しますが、中には日常生活に支障がないにもかかわらず手術が必要なケースがあります。初診患者様にはまず病状や疾患そのものについてお話しし、必要に応じてCT等の検査を行った上で「手術が最善の治療かどうか」をご説明させていただきます。
感染のある状態でご紹介いただいた場合は、通院治療をすすめながら方針を決定します。特に、これまでの治療経過で抗菌薬を長くあるいは頻回に使用せざるを得なかった場合は、耐性菌や真菌、あるいは病原体以外が原因で難治性耳漏となっている可能性があり、精密検査や治療のために通院治療が長期にわたることがあります。検査の結果、保存的治療の方針となった場合はご紹介いただいた先生と連携して経過観察を行います。
| 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
|---|---|---|---|---|
| 手術(局所麻酔) ※午前のみ |
再診(午後) | 初診(午前/午後) ※耳科疾患のみ |
再診(午前) | 手術(全身麻酔) |
| センター長 | 山本 沙織(耳鼻咽喉科) |
|---|---|
| 顧問・応援医師 | 柿木 章伸(神戸大学附属病院 耳鼻咽喉科頭頚部外科 特命教授) |
単位:件
| 鼓室形成術 | 48 |
|---|---|
| 乳突削開術 | 33 |
| 鼓膜形成術 | 10 |
| その他耳科手術 | 57 |
| 合計 | 148 |