脳卒中ホットラインを設置し、脳卒中患者を24時間体制で受け入れ、脳神経内科医と脳神経外科医が連携して治療を行います。診療スタッフは、脳神経内科医7人、脳神経外科医9人です。これらの医師が、夜間でも当直とオンコール2人(脳神経内科医と脳神経外科医)が連携して脳卒中の治療に当たります。
集中治療室及び脳卒中専門病床において、医師、看護師、リハビリテーションスタッフ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)、臨床心理士、薬剤師、管理栄養士、臨床検査・放射線技師、医療ソーシャルワーカーなど多職種がチームとして連携しながら脳卒中の集中的、継続的な診療や、介護するご家族の支援を行います。
CT、MRI&MRA、脳血管造影などの診断検査が24時間可能です。
脳梗塞超急性期に対して血栓溶解療法(t-PA静注療法)や血管内治療(機械的血栓回収術)を行う体制を整えています。
脳卒中で入院した全患者(重症例も含め)に対して、入院直後からリハビリテーションを開始します。早期から基本的日常動作能力の獲得や回復期リハビリテーションへのスムーズな移行を目標にしています。
近隣の医師との連携を深め、また地域の一般の人々に対しての市民講座を開き、脳卒中に対する知識の普及・脳卒中予防についての啓発を行います。
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など
脳卒中は、死因では悪性新生物、心疾患、肺炎に次いで第4位、寝たきりの原因では認知症に次いで第2位であり、社会的にも大きな影響を及ぼす疾患です。脳卒中は、脳の血管が詰まることによる『脳梗塞』、脳の血管が破れることによる『脳出血』、脳動脈瘤などが破裂して生じる『くも膜下出血』に分類されます。もっとも多いのは脳梗塞で全体の約7割を占めています。
脳卒中は、いかに早く適切な初期治療を行えるかが、患者さんの予後に大きな影響を及ぼすことが知られています。特に脳梗塞の超急性期治療は、rt-PA静注療法(詰まった血栓を点滴で溶かす)や機械的血栓回収療法(カテーテルを使って詰まった血栓を取り除く)が可能になっており、発症直後に対応できれば劇的な効果が得られることも稀ではありません。脳梗塞の治療は「時間との勝負」です。 日本脳卒中学会は、常時(24時間365日)脳卒中患者を受け入れ、患者搬入後に速やかに診療(rt-PA静注療法を含む)を開始できる「一次脳卒中センター (PSC: Primary Stroke Center)」、さらにはrt-PA静注療法に加えて機械的血栓回収療法を常時行える施設として「PSCコア施設」(地域においてコアとなるPSC施設)の認定を行っていますが、当院はPSCおよびPSCコア施設に認定されています。
脳卒中に苦しむ患者さんやご家族を一人でも減らせるように、わたしたち医師、看護師、リハビリテーションスタッフ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士)、薬剤師、管理栄養士、臨床検査・放射線技師、医療ソーシャルワーカーなどの多職種スタッフがチーム医療で治療に当たります。どうぞよろしくお願い致します。
脳卒中センター長 上原 敏志
脳卒中センター長:上原 敏志
脳卒中センター次長:溝部 敬
脳梗塞 | 脳出血 | くも膜下出血 |
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197例 | 55例 | 20例 |
tPA静注療法 | 機械的血栓回収療法 |
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14例 | 28例 |