2026年3月26日公表分
このたび、県立はりま姫路総合医療センターで発生した事故について、公表します。
1.患者
50代女性
2.事故発生
令和7年7月
3.概要
過去の低血糖脳症の後遺症として発症した高次脳機能障害のために他病院に長期入院中に左鎖骨を骨折し、令和7年7月に兵庫県立はりま姫路総合医療センターに転院となった。入院翌日の朝食にパンが提供され、パンを誤嚥し窒息を起こし心肺停止状態で発見された。救命処置が行われたが低酸素脳症による重度の意識障害が残った。
食事形態の選択誤り
- 患者は令和7年1月、左大腿骨頚部骨折のためはりま姫路総合医療センターに入院し、手術治療を受けた後、元々入院していた病院へ転院し治療を継続されていた。前回の入院時は嚥下機能評価の結果に基づきパンは提供していなかったが、当時の記録について確認が行われていなかった。
- 令和7年7月、左鎖骨骨折の手術を目的とした他院からの紹介による入院であった。紹介元からの「看護情報提供書」には、食事形態について「全粥・軟菜きざみ食」などの記載があったにも関わらず、『パン・エネルギー調整食(常食形態)』を選択したため、朝食にパンが提供された。
- 高次脳機能障害の既往歴があり、入院当日の昼食と夕食は摂取状況を見守りし、問題がないと判断した。
- 本来であれば、入院前に外来に併設した患者支援センターにおいて聞き取りを行い、食事形態等について検討を行うが、今回は転院であったため患者支援センターでの聞き取りが行われていなかった。
4.事故の要因
前回入院時の食事形態や、紹介元からの看護情報提供書の確認が不十分であり、患者に合った食事形態ではなかった。
5.再発防止策
- 患者支援センターによる事前の介入がない患者については、栄養管理課にリストを共有し、一般患者においても入院翌日の朝食はパンを提供しないよう変更した。
- 食事形態が軟菜食形態の場合、朝食はパンから全粥に4月1日より変更する。
- 入院時に本人又は家族に作成いただく「入院情報シート」に、嚥下に関する問題や食事形態を確認する項目を追加し、記載内容に基づいて看護計画を立案する。
- 前回入院時の食事形態を確認できるボタンが目立たなかったので目立つデザインに変更し、確認の徹底を院内に改めて周知した。
- 転院時は「看護情報提供書」を看護師2名で確認することとし、2名が協力して必要な看護ケアを考える体制を徹底する。
「はり姫」は、より安心・安全・良質な医療を目指して、常に医療の質改善に取り組んでいます。