
兵庫県立はりま姫路総合医療センター「はり姫」は、兵庫県指定のがん診療連携拠点病院です。「良質な医療を、良質なチームで」というスローガンのもと、各分野の専門医と看護師・薬剤師などの専門職がチームを組み、精密検査・診断から、手術・薬物療法・放射線治療、そして心と体のつらさを和らげる緩和ケアまでを一つの病院で行っています。播磨姫路地域にお住まいの方が、遠方へ通うことなく、住み慣れた地域でがん治療を受けられる体制を整えています。
ロボット支援手術
年間229件
胃・大腸・食道・肝臓・膵臓・肺・前立腺・腎臓・膀胱のがんなどに実施
(2025年1月~12月)
放射線治療
年間430人
うち強度変調放射線治療(IMRT)・定位放射線治療197件
(2025年4月~2026年3月)
早期がんの内視鏡治療(ESD)
年間225件
食道・胃・十二指腸・大腸の早期がんなどを
おなかを切らずに内視鏡で切除(2025年1月~12月)
外来化学療法室
全20床
ベッド10床・リクライニングチェア10床
通院しながら薬物療法を受けられます
※件数は当院の年報・診療案内に基づきます。集計期間は各項目に記載しています。
サンテレビ「はりまサタデー9」(2026年8月放送)
「はり姫」のがん治療が紹介されました
播磨姫路地域のがん医療を担う「はり姫」の取り組みが、サンテレビの情報番組「はりまサタデー9」で紹介されました。治療の現場の様子や、医師・スタッフの話を映像でご覧いただけます。

気になるがんの種類を選ぶと、担当する診療科・主な治療法・治療実績・担当医をご覧いただけます。
担当:消化器内科/消化器外科・総合外科/腫瘍・血液内科/放射線治療科
早期のがんは、口から入れた内視鏡でがんを切り取る「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」で治療できる場合があります。おなかを切らないため、体への負担が少なく、入院期間も短く済みます。内視鏡治療の対象とならない場合は、腹腔鏡手術やロボット支援手術を中心に、がんを取り除きながら術後の食事への影響をできるだけ抑える手術を検討します。進行したがんには、手術の前後に薬物療法を組み合わせることもあります。
なお、内視鏡治療は体への負担が少ない一方で、技術的に難しい治療でもあり、まれに出血などの合併症が起こることや、切除した組織の検査結果によっては追加の手術が必要になることもあります。治療の前に担当医が十分にご説明し、納得していただいたうえで治療を行います。
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の部位別件数(内視鏡センター、各年1月~12月)
| 部位 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 食道がん | 35件 | 20件 | 29件 |
| 胃がん | 92件 | 116件 | 118件 |
| 大腸がん | 47件 | 44件 | 70件 |
このほか、上部消化管の内視鏡的粘膜切除術(EMR)を2023年に10件、2024年に25件、2025年に17件行いました。

佐貫 毅 医師消化器内科 診療科長/消化器センター長/内視鏡センター長
日本内科学会総合内科専門医・指導医/日本消化器病学会専門医・指導医/日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
「早く見つかれば、切らずに治せるがんもあります」
胃がんや食道がんは、早い段階で見つかれば内視鏡による治療で済む場合が少なくありません。検診で「要精密検査」と言われたら、不安なまま先延ばしにせず、まずは精密検査を受けてください。検査から治療まで、消化器外科とも連携して担当します。
胃がん手術件数(消化器外科・総合外科、各年1月~12月)
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|
| 胃がん手術 | 51件 | 58件 | 70件 |
| うちロボット支援手術 | 13件 | 17件 | 25件 |
| うち腹腔鏡手術 | 32件 | 35件 | 42件 |
参考動画(はり姫チャンネル「教えてドクター」)
胃がんの治療法~内視鏡からロボット手術まで~
消化器内科の有吉 隆佑 医師が、早期胃がんの内視鏡治療からロボット支援手術まで、胃がんの治療法をわかりやすく解説しています。
早期の食道がんは、消化器内科による内視鏡治療(ESD)で、胸やおなかを切らずに治療できる場合があります。手術が必要な場合は、消化器外科・総合外科が担当します。食道がんの手術は、胸とおなかにわたる体への負担が大きい手術ですが、当院では胸腔鏡手術やロボット支援手術を中心に、傷を小さく抑えた手術を行っています。日本食道学会の食道外科専門医が在籍し、手術にあたっています。
進行したがんには、手術の前に抗がん剤治療を行うなど、腫瘍・血液内科や放射線治療科と連携した治療を検討します。手術を控えた方が体力を整えておくための「がんのリハビリテーション」も行っています(「ご状況別のご案内」のがんと診断された方へをご覧ください)。
食道がん手術件数(消化器外科・総合外科、各年1月~12月)
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|
| 食道がん手術 | 18件 | 18件 | 18件 |
| うち胸腔鏡手術 | 16件 | 11件 | 11件 |
| うちロボット支援手術 | 2件 | 7件 | 7件 |
早期がんの内視鏡治療(ESD):食道 2023年35件・2024年20件・2025年29件(消化器内科・内視鏡センター)

安田 貴志 医師消化器外科・総合外科 部長
日本外科学会外科指導医・専門医/日本消化器外科学会消化器外科指導医・専門医/日本内視鏡外科学会技術認定医/日本消化器病学会専門医/日本食道学会食道外科専門医・食道科認定医・評議員/Certificate of da Vinci Console Surgeon
「安全に、適切に。その結果としての『早い回復』をめざします」
食道がんの手術は、消化器のがんの手術の中でも体への負担が大きい手術です。胸腔鏡やロボットを使った手術は傷が小さく済みますが、どれだけ傷が小さくても、体にメスを入れることに変わりはありません。だからこそ、合併症を起こさず、切除すべきものを確実に切除し、安全に退院していただくことを何より大切にしています。手術前の治療や体力づくりも含めて、各診療科と力を合わせて治療を進めます。
担当:消化器内科/消化器外科・総合外科/腫瘍・血液内科
便潜血検査で陽性となった方には、大腸内視鏡検査で詳しく調べます。早期のがんやポリープは内視鏡で切除できる場合があります。手術が必要な場合は、腹腔鏡手術を基本とし、直腸がんにはロボット支援手術も行っています。直腸がんの手術では、肛門の機能や排尿・性機能をできるだけ残すことを大切にしています。
大腸がん手術件数(消化器外科・総合外科、各年1月~12月)
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|
| 大腸がん手術(結腸・直腸) | 181件 | 183件 | 184件 |
| うち結腸がん | 116件 | 136件 | 122件 |
| うち直腸がん | 65件 | 47件 | 62件 |
| うちロボット支援手術 | 0件 | 7件 | 32件 |
早期がんの内視鏡治療(ESD):大腸 2023年47件・2024年44件・2025年70件(消化器内科・内視鏡センター)

有吉 隆佑 医師消化器内科
日本内科学会総合内科専門医/日本消化器病学会専門医・指導医/日本消化器内視鏡学会専門医・指導医/日本消化管学会専門医
「便潜血陽性は大腸からのサイン。先延ばしにせず精密検査を」
便潜血検査で陽性と言われても、すぐにがんと決まったわけではありません。ただ、大腸がんやポリープは、早い段階で見つかればおなかを切らずに内視鏡で切除できる場合があります。内視鏡治療は体への負担が少ない一方で、合併症が起こることもあるため、治療の前にしっかりご説明し、納得していただいたうえで行います。手術が必要な場合も、消化器外科と連携して切れ目なく治療を進めます。症状がなくても、検診を毎年受けることをおすすめします。
参考動画(はり姫チャンネル「教えてドクター」)
便潜血が陽性になったら?大腸がんの診断と治療
便潜血検査で陽性と言われたら、次に何をすればよいのか。消化器内科の有吉 隆佑 医師が、大腸がんの検査と治療の流れを解説しています。
担当:消化器内科/消化器外科・総合外科/腫瘍・血液内科/放射線診断・IVR科
膵臓がんや胆道がんは早期発見が難しいがんです。消化器内科では、超音波内視鏡(EUS)などを用いて精密検査と組織の採取を行い、診断につなげています。手術は肝胆膵外科の高度技能専門医を中心に行い、腹腔鏡手術やロボット支援手術による肝切除・膵切除にも取り組んでいます。切除が難しい進行がんにも、薬物療法やカテーテル治療を組み合わせた治療を他の診療科と連携して行います。
肝臓・胆道・膵臓の手術件数(消化器外科・総合外科、各年1月~12月)
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|
| 肝切除術 | 30件 | 36件 | 38件 |
| うち腹腔鏡・ロボット支援手術 | 6件 | 19件 | 20件 |
| 胆道がん手術 | 20件 | 17件 | 16件 |
| 膵切除術 | 32件 | 37件 | 52件 |
| うち腹腔鏡・ロボット支援手術 | 5件 | 14件 | 14件 |
胆道がん手術:肝門部領域・胆嚢・遠位胆管・乳頭部のがんに対する切除手術(膵頭十二指腸切除、胆嚢床切除など)。肝切除術・膵切除術には、がん以外の病気に対する手術も一部含みます。

柿木 啓太郎 医師消化器外科 診療科長
日本外科学会外科指導医・専門医/日本消化器外科学会消化器外科指導医・専門医/日本肝胆膵外科学会肝胆膵外科高度技能専門医/日本内視鏡外科学会技術認定医
「難しい手術だからこそ、がんを取りきることと安全性の両方を追求します」
肝臓・胆道・膵臓のがんの手術は、消化器の手術の中でも特に高い技術が求められます。当院は、日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設に認定されており、肝胆膵外科高度技能専門医を中心に、がんを確実に取り除くことと、安全に手術を終えて回復していただくことの両方を大切にしています。腹腔鏡手術やロボット支援手術も取り入れ、体への負担を抑えた手術も行っています。また、切除が難しいと言われた高度に進行したがんでも、消化器内科、腫瘍・血液内科、放射線診断・IVR科と連携し、集学的治療、Conversion Surgery(コンバージョン手術)にも積極的に取り組んでいます。
担当:呼吸器外科/呼吸器内科/放射線治療科/腫瘍・血液内科
呼吸器外科と呼吸器内科が「呼吸器センター」として合同で話し合い、診断から治療までを進めます。手術の多くは胸腔鏡で行い、側胸部(わきの下)の3.5~4cmの傷1か所で行う「単孔式胸腔鏡手術」や、ロボット支援手術を病状に応じて選んでいます。現在、当院では肺がん手術の多くを単孔式で行っています。早期の肺がんには、肺をできるだけ残す「区域切除」も行っています。手術が難しい場合は、薬物療法や放射線治療を組み合わせて治療します。
原発性肺がん手術件数(呼吸器外科、各年度4月~3月)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 原発性肺がん手術 | 68件 | 64件 | 68件 |

阪本 俊彦 医師副院長/呼吸器外科 診療科長/呼吸器センター長/高度低侵襲手術センター長
日本外科学会 外科専門医・指導医/日本呼吸器外科学会 専門医・指導医
「たった1つの傷口から行う単孔式手術など、豊富な選択肢をご提示します」
肺がん治療において、温存できる臓器を可能な限り残すことや、術後の痛みを抑えることは非常に重要です。「はり姫」では従来の胸腔鏡手術に加え、高度な技術を要する「単孔式手術」や「ロボット支援手術」の選択肢を持っています。患者さん一人ひとりの病状と生活に寄り添い、治療法を選んでいただける体制を整えています。
担当:乳腺外科/形成外科/腫瘍・血液内科/放射線治療科
手術の前にマンモグラフィ・乳房超音波・MRIで病変の広がりを詳しく調べ、乳房温存術と乳房切除術のどちらが適しているかを判断します。乳房切除術を行う場合は、条件が合えば形成外科と連携して、同時に乳房を再建することもできます。乳がんの家族歴がある方には、BRCA遺伝学的検査とその結果に応じた治療・検診の相談も行っています。
乳がん関連の手術・検査件数(乳腺外科、各年度4月~3月)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 乳房全切除術 | 90件 | 116件 | 122件 |
| 乳房部分切除術 | 21件 | 16件 | 22件 |
| BRCA遺伝学的検査 | 47件 | 56件 | 43件 |
河野 誠之 医師乳腺外科 診療科長
日本乳癌学会乳腺専門医・指導医/日本外科学会外科専門医/遺伝性腫瘍専門医/乳がん検診超音波検査実施・判定医
「がんをしっかり治すことと、見た目の美しさの両方を考えます」
乳がんの手術では、がんを確実に取り除くことと、術後の乳房の形の両方が大切です。検査で病変の広がりをしっかり確かめたうえで、手術の方法や乳房再建について、患者さんと相談しながら決めていきます。総合病院として、他の病気をお持ちの方の乳がん治療にも、院内の各診療科と連携して対応します。
担当:泌尿器科/放射線治療科/腫瘍・血液内科
前立腺がんの診断には、MRIの画像を生検の機器に重ね合わせ、がんが疑われる部分から正確に組織を採取する「MRI融合標的生検」を行っています。前立腺がん・腎臓がん・膀胱がんの手術はロボット支援手術を中心に行い、前立腺がんでは尿もれや性機能への影響を抑えるため、神経や血管をできるだけ傷つけない手術を心がけています。腎臓がんでは、腎臓の機能を残す「腎部分切除術」にも取り組んでいます。
泌尿器がんのロボット支援手術件数(泌尿器科、各年度4月~3月)
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 前立腺全摘術 | 46件 | 32件 | 46件 |
| 腎部分切除術 | 6件 | 31件 | 43件 |
| 膀胱全摘術 | 5件 | 11件 | 11件 |
| 腎摘術・腎尿管全摘術 | 4件 | 21件 | 20件 |
| MRI融合標的生検 | 93件 | 93件 | 129件 |
経尿道的膀胱腫瘍切除術:2023年度129件・2024年度108件・2025年度125件

中野 雄造 医師泌尿器科 診療科長
日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医・泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医
「治すことと同じくらい、手術後の生活の質を大切にしています」
泌尿器科のがんの手術、とくに前立腺がんでは、術後に尿もれや性機能の低下など、日常生活に影響が生じることがあります。当科では、ロボット支援手術を積極的に導入し、患者さんの身体への負担をできる限り抑えながら、がんを確実に取り除くとともに、尿もれや性機能への影響を少なくし、残せる機能をできる限り温存する手術に取り組んでいます。
また、PSA(前立腺特異抗原)の値が高いと指摘された方は、前立腺がんの早期発見のためにも、かかりつけ医にご相談のうえ、当科を受診ください。
担当:耳鼻咽喉科頭頸部外科(頭頸部腫瘍センター)/歯科口腔外科/放射線治療科/腫瘍・血液内科
頭頸部には、話す・食べる・飲み込む・においや味を感じるといった生活に欠かせない機能が集まっています。「頭頸部腫瘍センター」では、複数の診療科の医師と言語聴覚士・看護師が週1回集まって治療方針を決め、がんを治すことと機能を残すことの両立をめざしています。早期の咽頭がんには口から器具を入れて切除する手術(TOVS・ELPS)、進行した上顎洞がんにはカテーテルで抗がん剤を届けながら放射線を当てる治療(RADPLAT)なども行っています。
頭頸部がんの治療件数(2025年1月~12月)
| 部位 | 手術 | 放射線治療・化学療法 | 計 |
|---|---|---|---|
| 口腔がん | 16件 | 0件 | 16件 |
| 咽頭がん | 20件 | 37件 | 57件 |
| 喉頭がん | 12件 | 10件 | 22件 |
| 鼻・副鼻腔がん | 6件 | 6件 | 12件 |
| 甲状腺がん | 25件 | 2件 | 27件 |
| 唾液腺がん | 7件 | 1件 | 8件 |
| その他 | 5件 | 15件 | 20件 |
| 合計 | 91件 | 71件 | 162件 |

大月 直樹 医師耳鼻咽喉科頭頸部外科 診療科長/頭頸部腫瘍センター長
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医・指導医/日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医・指導医/日本内分泌外科学会専門医・指導医/日本気管食道科学会専門医
「声や食など、QOL(生活の質)を保つ治療をめざします」
頭頸部がんの治療では、がんを治すことと同じくらい、話す・食べるといった機能を残すことが大切です。手術・放射線治療・薬物療法を組み合わせ、それぞれの専門家がチームで治療方針を決めています。手術後のリハビリテーションまで含めて、播磨姫路地域で治療を完結できるよう取り組んでいます。
担当:腫瘍・血液内科(腫瘍センター)/各診療科
腫瘍・血液内科では、日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医が、臓器を問わずさまざまながんの薬物療法を担当しています。悪性リンパ腫や多発性骨髄腫などに対する自家末梢血幹細胞移植を併用した治療、急性白血病の化学療法にも対応しています。がん遺伝子パネル検査は、大学病院やがんセンターと連携して実施しています。このほか、婦人科・皮膚・骨軟部・脳腫瘍などのがんも、それぞれの診療科が担当します。

喜多川 浩一 医師腫瘍・血液内科 診療科長/腫瘍センター長
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医/日本血液学会血液専門医/日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医
「臓器の枠をこえて、がんの薬物療法をチームで支えます」
腫瘍・血液内科では、白血病や悪性リンパ腫などの血液のがんに加え、さまざまな臓器のがんの薬物療法を担当しています。薬物療法では、治療の効果とともに、副作用とうまく付き合いながら日常生活や仕事を続けられることが大切です。各診療科の医師や看護師、薬剤師と連携し、患者さん一人ひとりの体調や暮らしに合わせて治療を進めます。
参考動画(はり姫チャンネル「教えてドクター」)
血液がんの早期発見を支える!フローサイトメトリー検査
血液のがんの診断に使われる「フローサイトメトリー検査」について、検査部の米澤 賢二 副技師長が解説しています。
あてはまる項目を選ぶと、詳しいご案内に切り替わります。

職場の健康診断や住民検診などの「がん検診」で「要精査(再検査・精密検査が必要)」と判定されても、すぐにがんと決まったわけではありません。精密検査は「より詳しく確認するための検査」であり、異常がないとわかる方も多くいらっしゃいます。ただし、がんは早く見つかるほど体への負担の少ない治療を選びやすくなります。結果を受け取ったら、先延ばしにせず精密検査を受けましょう。
当院では、健康診断やがん検診で再検査・精密検査が必要となった方のために「二次検査予約専用ダイヤル」を設けています。胃の検査(バリウム・胃内視鏡)、便潜血、胸部X線、子宮頸部細胞診などで要精査となった方は、健康診断結果をお手元にご用意のうえ、専用ダイヤルでご予約いただけます。対象外の項目や、そのほかのがんの精密検査は、かかりつけ医にご相談のうえ紹介状をお持ちください。
二次検査予約専用ダイヤル
電話:090-1693-3966(平日 11:00~13:00)
※当院代表電話からは転送できません。必ずこの番号におかけください。
がんと診断された時、不安や疑問でいっぱいになるのは当然のことです。「はり姫」では、専門的な医療とともに、患者さんとご家族の心に寄り添うチーム医療で、これからの治療と生活を支えます。

PET-CT、MRI、CTなどの画像診断装置を備え、がんの広がりや性質を詳しく調べます。病理診断科が採取した組織を顕微鏡で調べて確定診断を行い、治療方針を決めるための土台をつくります。

ひとつの診療科だけで判断せず、外科・内科・放射線科・病理診断科の医師や看護師、薬剤師などが集まる「キャンサーボード(がん症例検討会)」で話し合います。診療ガイドラインなどの医学的根拠と、患者さん一人ひとりのご希望や生活背景をふまえて、治療方針を検討します。

当院の緩和ケアは終末期だけのものではありません。体の痛みやだるさだけでなく、不安や気持ちのつらさを和らげるケアを、がんと診断された早い段階から治療と並行して行います。緩和ケア内科外来・緩和ケアチーム・緩和ケア病棟・がん相談支援センターが連携し、通院中も入院中も切れ目なく支えます。緩和ケア病棟への入院を考える場合は、事前に外来で面談を行います。まずは主治医にご相談ください。

「治療費のことが心配」「仕事を続けられるか不安」「家族にどう伝えたらいいか分からない」「セカンドオピニオンを聞いてみたい」など、がんに関わるさまざまな悩みについて、相談員が無料でお話を伺います。当院に通院・入院されていない方やご家族、地域の方もご利用いただけます。相談内容がご本人の同意なく他者に伝わることはなく、匿名でのご相談も可能です。
がんサロン(患者さん・ご家族の交流の場)、脱毛ケア・ウィッグ相談会、ハローワークによる就職支援相談会なども開催しています。
がん相談支援センター(外来3階 Sブロック)
電話:079-289-5080(病院代表)に「がん相談支援センターの予約をしたい」とお伝えください。
相談時間:平日 9:30~16:00(原則予約制・対面または電話)

がんの治療は、手術も、抗がん剤も、放射線治療も、体への負担が小さくありません。特に、年齢を重ねて体力や気力が落ちた状態(フレイル)があると、手術後の合併症が起こりやすくなったり、治療を予定どおりに続けにくくなったりすることがあります。
そこで大切なのが、手術の前から運動や栄養で体を整えておく「プレハビリテーション(プレハビ)」です。手術までの待ち時間を「準備の時間」に変えることで、手術後の合併症を減らし、回復を早めることが期待されています。当院は「がん患者リハビリテーション」の施設基準を取得しており、医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・管理栄養士などのチームが、その方の状態に合わせて、治療の前から退院後までのリハビリを支えます。

本多 祐 医師リハビリテーション科 診療科長/リハビリテーション部長
日本心臓リハビリテーション学会認定医・評議員・近畿支部評議員/日本循環器学会専門医
「手術までの待ち時間を、体を整える『準備の時間』に」
がんと診断される方の約7割は65歳以上です。治療を安全に、最後まで続けるためには、体力とこころの元気を保つことが欠かせません。ウォーキングや椅子からの立ち座り、深呼吸など、特別なことでなくても毎日の積み重ねが力になります。無理のない内容を一緒に考えますので、主治医やリハビリスタッフに気軽にご相談ください。リハビリは、治療が終わったら終わりではありません。生涯続けていきましょう。
参考動画(はり姫チャンネル「教えてドクター」)
治療前から始める!がんのリハビリ
リハビリテーション科の本多 祐 医師が、フレイルとがん治療の関係や、手術の前から自宅でできる運動・栄養のポイントを解説しています。

当院は高度急性期医療を担う地域の基幹病院(紹介受診重点医療機関)です。初めて受診される際は、かかりつけの医療機関を通じて事前に予約をおとりいただき、受診当日は紹介状(診療情報提供書)をお持ちください。
紹介状をお持ちいただくメリット
現在かかっている医療機関での診断や治療方針について、当院の専門医が意見をお伝えする「セカンドオピニオン外来」を設けています(完全予約制・健康保険の対象外)。現在受診中の医療機関から、申込書と診療情報提供書を当院の地域医療連携課へFAXしていただく流れです。なお、セカンドオピニオン外来では当院での治療は行いません。当院での治療をご希望の場合は、かかりつけ医療機関を通じて紹介予約をお取りください。
また、当院で治療中の患者さんが他院でのセカンドオピニオンを希望される場合も、必要な資料(画像・検査データ)をご用意しますので、遠慮なく主治医にお申し出ください。
当院では、各分野の専門医と多職種のチームが連携し、体への負担を抑えた手術、薬物療法、放射線治療、そして緩和ケアまで、患者さん一人ひとりの病状と生活に合わせたがん医療を提供します。
手術・薬物療法・放射線治療・緩和ケアの「4つの柱」で、がん医療を支えています。

傷が小さく、回復の早い手術を各科で
当院では、手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を用いたロボット支援手術を、胃・大腸・食道・肝臓・膵臓・肺・前立腺・腎臓・膀胱のがんなどに行っています(2025年は229件)。拡大した3D画像を見ながら細かな操作ができるため、出血を抑えた手術が可能です。呼吸器外科では、傷1か所で行う単孔式胸腔鏡手術も行っています。手術方法は、がんを確実に取り除くことと、手術後の生活の質を保つことの両方を考えて選びます。ロボット支援手術も万能ではありません。腹腔鏡手術・開腹手術と並ぶ選択肢の一つとして、合併症を起こさず安全に退院していただくことを第一に、手術方法を決めています。


「治す」ための照射から「痛みを和らげる」照射まで
2台の治療装置(リニアック)を備え、周りの正常な臓器への影響を抑えながらがんに放射線を集中させる「強度変調放射線治療(IMRT)」や、ピンポイントで照射する「定位放射線治療」を行っています。複数の脳転移を一度に治療する方法にも対応しています。手術をせずにがんを治すことをめざす照射(根治照射)だけでなく、骨転移などの痛みを和らげる照射(緩和照射)にも力を入れています。症状を和らげる目的の照射は副作用が少なく、通院での1回の照射で終えられる場合もあります。2025年度は430人の患者さんが放射線治療を受けられました。

「がんと診断された日」から始まる、心と体のサポート
がんと診断された早い段階から、治療と並行して「つらさを和らげるケア」を提供します。当院の緩和ケアセンターは、がんに限らずさまざまな病気の方を受け入れており、体の苦痛だけでなく気持ちのつらさに対しても、医師・看護師・公認心理師・医療ソーシャルワーカーなどがチームとなって、患者さんとご家族の暮らしを支えます。

「はり姫」は、地域のクリニックや病院と連携して治療を行う役割を持った病院です。普段の健康管理やお薬の処方はお近くの「かかりつけ医」が、専門的ながん治療や詳しい検査は「はり姫」が担当します。乳がんなどでは、地域連携パス(治療計画を共有する仕組み)を使い、手術後の経過観察をかかりつけ医と分担しています。住み慣れた地域を離れることなく、一貫した医療を受けていただけます。

退院したあとも、住み慣れた家や地域で「その人らしい暮らし」を続けていけるようサポートします。「はり姫」では、地域のケアマネジャー、訪問看護師、福祉施設などと連絡を取り合い、退院後も安心して過ごせるよう地域包括ケアの一翼を担っています。
「はり姫」の専門医が、がんの治療についてわかりやすく解説するコラムです。
治療を受ける前に知っておくと安心なことや、当院ならではの取り組みをご紹介します。
頭頸部がん
命と機能を守る頭頸部がん治療
がんをしっかり治すことと、声や食などの機能を守ること。その両立をめざす、口から切除する手術(TOVS・ELPS)やカテーテルで薬を届ける治療(RADPLAT)などを紹介します。
解説:大月 直樹 医師(耳鼻咽喉科頭頸部外科)
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肺がん・手術
小さな傷口1つで治す肺がん手術
傷はわずか3.5~4cmの1か所。術後3~4日での退院も可能になった「単孔式」の肺がん手術と、ロボット手術との使い分けを解説します。
解説:阪本 俊彦 医師(呼吸器外科)
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放射線治療
放射線治療は「さじ加減」ができるんです
放射線治療は「最後の手段」ではありません。切らずにがんを治す照射から、1回の通院で終わることもある「つらさを和らげる照射」まで、その使い分けを解説します。
解説:余田 栄作 医師(放射線治療科)
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緩和ケア
「いよいよ」の前からの緩和ケア
緩和ケアは「最後に受けるもの」ではありません。がんと診断された日から始まる、体と心のつらさを和らげるケアについてお伝えします。
解説:坂下 明大 医師(緩和ケア内科)
コラムを読む
紹介状がなくても受診できますか?
受診は可能ですが、初診時選定療養費が別途必要になります。また、事前の予約ができないため、待ち時間が長くなることがあります。できるだけかかりつけ医を通じて予約をおとりいただき、紹介状をお持ちください。詳しくは初めて受診される方へをご覧ください。
検診で「要精密検査」と言われました。どうすればよいですか?
胃の検査・便潜血・胸部X線・子宮頸部細胞診などで要精査となった方は、当院の二次検査予約専用ダイヤル(090-1693-3966、平日11:00~13:00)でご予約いただけます。そのほかの項目は、かかりつけ医にご相談ください。精密検査を受けた結果、異常がないとわかる方も多くいらっしゃいます。詳しくは二次検査予約についてをご覧ください。
どのようながんの治療を行っていますか?
胃・食道・大腸・肝臓・胆道・膵臓・肺・乳房・前立腺・腎臓・膀胱・頭頸部(口・のど・鼻・甲状腺など)・血液のがんなど、幅広いがんの診断と治療を行っています。手術、薬物療法、放射線治療、緩和ケアのすべてを当院で受けていただけます。
他の病院で治療中ですが、意見を聞くことはできますか?
セカンドオピニオン外来で、当院の専門医が診断や治療方針についての意見をお伝えします。完全予約制で、健康保険の対象外(自費)です。現在受診中の医療機関から申込書と紹介状を当院へFAXしていただく必要があります。なお、セカンドオピニオン外来では当院での治療は行いません。詳しくはセカンドオピニオン外来をご覧ください。
治療費や仕事のことも相談できますか?
がん相談支援センターで、治療費や利用できる制度、仕事との両立、ご家族のことなど、がんに関わるさまざまなご相談をお受けしています。当院に通院されていない方も無料でご利用いただけます(原則予約制)。ハローワークの相談員による就職支援相談会も開催しています。詳しくはがん相談支援センターをご覧ください。
緩和ケアは、治療ができなくなってから受けるものですか?
いいえ。緩和ケアは、がんと診断された時から治療と並行して受けることができます。痛みや吐き気などの体のつらさ、不安や落ち込みなどの気持ちのつらさを和らげ、治療を続けやすくするためのケアです。詳しくは緩和ケアセンターをご覧ください。